前回の -er動詞 に続き、今回はフランス語の規則動詞の第2グループである -ir動詞(第2群) を見ていきます。
ただし、ここには初学者が必ず引っかかる重要なポイントがあります。
語尾が -ir で終わる動詞が、すべて同じ活用をするわけではありません。
まずは「どの -ir 動詞が規則動詞なのか」を整理した上で、第2群特有の -iss- の仕組みを理解していきましょう。
1. 【重要】その「-ir」はどっち?2つのグループを見分ける
フランス語では、
語尾が -ir で終わる
というだけでは活用パターンを判断できません。
大きく分けると、次の2種類があります。
| グループ | 例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 第2群(規則動詞) | finir, choisir, réussir, grandir | 同じ規則で活用する |
| 第3群(不規則動詞) | partir, venir, sortir, dormir | 別の活用パターンを持つ |
例えば、
- finir
- choisir
は今回学ぶ規則に従います。
しかし、
- partir
- venir
は全く違う活用をします。
つまり、
「-irで終わる」=「第2群」
ではありません。
見分ける目安
第2群動詞には、
nous形で -issons が現れる
という特徴があります。
例えば、
- nous finissons
- nous choisissons
- nous réussissons
のようになります。
逆に、
- nous partons
- nous venons
のような形になる動詞は第3群です。
大学の初級文法では、
finir 型か、そうでないか
を区別できることが最初の関門になります。
2. -ir動詞(第2群)の活用ルール:複数形に現れる「-iss-」
第2群動詞の規則そのものは非常に単純です。
まず、
不定詞の -ir を取り除く
ことで語幹を作ります。
例えば、
finir → fin-
です。
そこに主語ごとの語尾を付けます。
ただし、
nous
vous
ils / elles
の複数形では、
-iss-
というパーツが語尾の前に入ります。
ここが第2群動詞最大の特徴です。
【変化表】finir(終える)の現在活用
| 主語 | 語幹 + 規則語尾 | 結合した形 | 英語の対応 |
|---|---|---|---|
| je | fin + is | finis | I finish |
| tu | fin + is | finis | You finish |
| il / elle / on | fin + it | finit | He / She / It finishes |
| nous | fin + iss + ons | finissons | We finish |
| vous | fin + iss + ez | finissez | You finish |
| ils / elles | fin + iss + ent | finissent | They finish |
💡 構造を見切るポイント
まず単数形を見てみましょう。
| 主語 | 語尾 |
|---|---|
| je | -is |
| tu | -is |
| il / elle / on | -it |
単数側は比較的シンプルです。
一方、複数形では共通して
-iss-
が登場します。
| 主語 | 構造 |
|---|---|
| nous | -iss- + ons |
| vous | -iss- + ez |
| ils / elles | -iss- + ent |
つまり、
第2群動詞の複数形には必ず -iss- が入る
という特徴があります。
三人称複数の語尾 -ent
これまで学んだ être や -er動詞 と同様に、
-ent
は三人称複数を表す語尾です。
重要なのは、
-ent は綴り上は存在するが発音されない
というフランス語全体に共通するルールです。
そのため、
- ils parlent
- ils finissent
はいずれも語末の -ent を読まない形になります。
3. 一緒に覚えるべき同グループの重要動詞
第2群動詞は、一度活用パターンを覚えると他の動詞へそのまま適用できます。
choisir(選ぶ)
英語の choose に近い意味です。
| 主語 | 活用 |
|---|---|
| je | choisis |
| tu | choisis |
| il / elle | choisit |
| nous | choisissons |
| vous | choisissez |
| ils / elles | choisissent |
réussir(成功する・合格する)
英語の succeed に近い意味です。
特に、
réussir à + 動詞の原形
という形が頻繁に使われます。
例:
Elle réussit à comprendre.
彼女は理解することに成功する。
grandir(成長する)
英語の grow に近い意味です。
例:
Les enfants grandissent vite.
子どもたちは速く成長する。
4. 大学のテストで差がつく「時制」への伏線
第2群動詞の -iss- は、現在形だけの話ではありません。
実は、
nous形
が将来学ぶ時制の土台になります。
例えば半過去を作るとき、
nous finissons
の語幹部分を利用します。
つまり、
finiss-
が後の文法項目でも再利用されるということです。
そのため、
finir → finiss-
というつながりを今の段階で意識しておくと、後の学習がかなり整理しやすくなります。
まとめ
第2群動詞で最初に確認すべきなのは、
「その -ir 動詞は本当に第2群なのか」
という点です。
今回のルールが適用されるのは、
- finir
- choisir
- réussir
- grandir
のような規則動詞です。
そして活用の最大の特徴は、
複数形で -iss- が現れる
ことにあります。
| 単数 | 複数 |
|---|---|
| finis | finissons |
| finis | finissez |
| finit | finissent |
この構造さえ見抜ければ、第2群動詞は非常に予測しやすいグループです。
次のステップへ
-ir動詞 の規則変化は、複数形の -iss- を確実に認識できれば整理しやすくなります。
これで、
- 第1群(-er)
- 第2群(-ir)
というフランス語の2大規則動詞が揃いました。
次はいよいよ、規則だけでは処理できない重要動詞へ進みます。
日常会話で使わない日はない、
aller
venir
という2つの頻出動詞です。
👉 次のステップ:【不規則動詞】日常会話の最頻出コンビ!「aller」と「venir」の活用と近接未来・近接過去の形

