フランス語を勉強していると、いつの間にかこんなことを考えるようになります。
「もっと単語を覚えなきゃ」
「もっと文法を完璧にしなきゃ」
「もっと話せるようにならなきゃ」
でも、一度立ち止まって考えてみてください。
本当に欲しかったのは、フランス語そのものだったでしょうか。
多くの人にとって、答えはたぶん違います。
僕たちが欲しかったのは、フランス語の教科書ではなく、その先にある体験だったはずです。
実はフランス語そのものが欲しかったわけじゃない
パリに行ってみたい
フランス語を始めた理由を思い出してみると、
- パリの街並みに憧れた
- エッフェル塔を見てみたい
- カフェ文化を体験してみたい
そんな動機だった人も多いはずです。
誰も、
「接続法現在を使いこなしたい」
と思ってフランス語を始めたわけではありません。
本当はパリを歩いてみたかっただけです。
映画を字幕なしで見たい
フランス映画やアニメ、ドラマが好きな人もいるでしょう。
最初の憧れは、
「いつか字幕なしで見てみたい」
だったはずです。
好きな俳優の言葉をそのまま理解できる。
翻訳を通さずに作品を味わえる。
その体験にワクワクしたのであって、不規則動詞の活用表に恋をしたわけではありません。
フランス人と話してみたい
旅行先で現地の人と雑談する。
留学先で友達を作る。
SNSで海外の人と交流する。
語学の魅力は、結局ここにあります。
人とつながるための道具だから面白いのです。
語学は目的ではなく手段だった
英語学習でも同じことが起きる
英語学習でもよくある話です。
最初は、
- 海外旅行に行きたい
- 洋画を楽しみたい
- 海外で働きたい
と思っていたのに、
いつの間にか
「TOEICの点数を上げること」
が目的になってしまう。
フランス語も同じです。
気づくと「勉強すること」そのものがゴールになっています。
勉強が苦しい理由は目的を忘れるから
文法の暗記が苦しい。
単語帳を開くのが面倒。
やる気が出ない。
これは意志が弱いからではありません。
単純に、
何のために勉強しているのか見えなくなっているから
です。
目的地が見えないマラソンは誰でも苦しくなります。
単位取得だけではモチベーションが続かない
大学生なら、
「とりあえず単位が欲しい」
という気持ちもあるでしょう。
もちろんそれは大切です。
ただ、単位だけを目標にすると、試験が終わった瞬間に学習も終わります。
せっかく身につけた知識が、そのまま消えてしまうのはもったいない。
単位は必要です。
でも、それだけでは長く続きません。
フランス語が少しできるだけで世界は変わる
旅行の景色が変わる
旅行中に
Bonjour.
と言えるだけでも景色は変わります。
看板の意味が少し分かる。
メニューが読める。
駅の案内が理解できる。
観光客として眺めていた世界が、少しだけ自分の世界になります。
店員との会話が楽しくなる
カフェで
Un café, s’il vous plaît.
と言う。
会計のあとに
Merci.
と言う。
それだけでも現地の人とのやり取りが生まれます。
内容はほんの数秒です。
それでも、
「通じた」
という感覚は思った以上に嬉しいものです。
文化理解が深くなる
語学は文化への入口でもあります。
言葉が少し分かるだけで、
- ニュース
- 広告
- 映画
- 本
の見え方が変わります。
翻訳を通して見る世界と、現地の言葉で見る世界はやはり違います。
フランス語は、フランス文化への入場券でもあるのです。
完璧を目指さなくていい理由
フランス人も完璧を求めていない
旅行者に対して、
「発音が違うから会話しません」
という人はほとんどいません。
むしろ、
外国人がフランス語を使おうとしていること自体を歓迎してくれる人も多いです。
完璧な文法よりも、伝えようとする姿勢の方が大切です。
伝わる喜びの方が大きい
語学学習では減点方式で考えがちです。
- 発音を間違えた
- 冠詞を忘れた
- 活用をミスした
でも現実の会話は違います。
伝わったら成功です。
多少のミスは、意外なほど問題になりません。
片言でも体験は手に入る
フランス語がペラペラでなくても、
- パンを買う
- カフェで注文する
- 道を尋ねる
ことはできます。
そして、その体験こそが本当に欲しかったものです。
語学力100点が必要なわけではありません。
体験への入場券としては、30点でも十分機能します。
結論|勉強の先にある景色を見失わない
単位は通過点
大学のフランス語は、どうしても単位取得が目標になりがちです。
でも、本来それはスタートラインに過ぎません。
授業で学んだことは、教室の外で初めて価値を持ちます。
旅行は最高の実践練習
もし機会があるなら、一度フランス語圏に行ってみてください。
完璧に話せなくても大丈夫です。
教科書の中でしか見なかった言葉が、突然現実のものになります。
それだけで勉強への見方は大きく変わります。
まずは一度フランス語を使ってみよう
語学学習で一番もったいないのは、
「まだ完璧じゃないから」
と言って使わないことです。
フランス語は、できるようになってから使うものではありません。
使うからできるようになります。
まずは一言でもいい。
旅行先でも、SNSでも、授業でも。
覚えたフランス語を一度使ってみてください。
その瞬間、文法や単語帳の向こう側にあった世界が、少しだけ自分のものになります。


